一本足の経営はもろい。だから僕は事業を分散させている

事業をやっていて一番怖いのは、売上がゼロになることではありません。売上の出どころがひとつしかない状態です。

売上がゼロになるのは、たいてい結果です。その前に必ず原因がある。プラットフォームの規約が変わった、広告の単価が上がった、集客の主戦場が移った。どれも自分ではコントロールできません。

そして厄介なのは、こういう変化はある日突然来るということです。前触れがないわけではないのですが、ひとつの事業に集中しているときほど、その予兆は「一時的なもの」に見えてしまう。認めた瞬間に自分の生活が崩れるので、無意識に見ないようにするんですね。

だから僕は、事業を分散させています。

弊社は今、教育・物販・コンテンツ・スペース・不動産という5つの領域で事業を運営しています。一見バラバラに見えると思います。実際、シナジーを狙って組み立てたわけではありません。狙っているのは相関の低さです。

投資の世界では当たり前の考え方で、値動きが似た銘柄をいくら並べても分散にはならない。事業も同じで、同じプラットフォームに乗った事業をいくつ持っても、規約がひとつ変われば全部同時に傾きます。それは分散ではなく、ただ手数が増えただけです。

意識しているのは、収益の源泉がそれぞれ違うことです。教育は人の学びたい気持ち、物販はモノの流通、不動産は場所そのもの。これらが同時にダメになる状況は、そう多くありません。

もちろんデメリットもあります。ひとつの事業に全リソースを注ぎ込んだほうが、伸びるときは圧倒的に速い。分散させるということは、その速度を捨てるということです。

それでも僕がこの形を選んでいるのは、事業は続けなければ意味がないと思っているからです。一度大きく当てて終わるより、揺れながらでも十年続くほうが、最終的に遠くまで行ける。

分散は守りの戦略に見えて、実は長く攻め続けるための戦略なんじゃないかと思っています。

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