複数の事業を運営していると、「次に何をやるか」を選ぶ機会が定期的に訪れます。
事業のアイデア自体は、正直いくらでも出てきます。難しいのは、やらないものを決めることです。始めるのは一瞬ですが、畳むのには時間もお金もかかる。だから僕は、始める前に必ず確認していることがあります。
1. 撤退にいくらかかるか
儲かるかどうかより先に、失敗したときの傷を見ます。
在庫を抱えるのか、長期契約を結ぶのか、初期投資はいくらか。ここが軽い事業は、間違えてもすぐやり直せます。逆に、撤退コストが重い事業は、間違いに気づいても止まれません。「もう投資したから」という理由で続けてしまう状態が一番危ないので、入る前に出口を見ておきます。
2. 自分がいなくても回る形にできるか
始める前に、1年後の運用体制を想像します。
そのときも自分が毎日手を動かしている絵しか浮かばないなら、その事業は増やすべきではありません。忙しくなるだけで、会社としては前に進んでいないからです。逆に、手順に落とせる部分が多い事業は、時間が経つほど楽になります。
3. 既存の事業と同時に沈まないか
これは分散の話です。
同じプラットフォームに依存していないか。同じ客層に同じような商品を売っていないか。似た事業を足すのは、伸びているときは効率がいいのですが、環境が変わると全部同時に傾きます。多角化しているつもりで、実はリスクを集中させていることがあるので注意しています。